そろそろ平野弥の良い所その1について言及してみる


WINE:

  • ビンテージ:2007
  • 生産者:シャトー・レ・ダム・ラ・ルナルディエール・ブラン
  • 産地:ACボルドー

日時

  • 2011年11月4日(21時頃)
  • 月齢 -・-・-
  • 栓抜時:潮位(-)方向(-)
  • 当日潮位:満潮(-)干潮(-)

NOTE:

今日買ったワインも平野弥さんから購入しました。美味しいワインでした。このワインを飲んで改めて平野弥で購入したワイン安定感は素晴らしいと思ったので、今更ながら私が平野弥に言及するのは恐れ多いのですが、私なりの言葉で書いてみたいと思います。*1

まず、平野弥さんのコンセプトがこれです。

 品質にこだわったワインの販売を開始する。
 原則的にすべてのワインを事前にテスティングし、
 その結果、品質が価格に伴わないワインは、原価を
 割ってでも販売、もしくは販売せずという方針を貫いた。
 この原則は、今日でも受け継がれている。

まず、基本的に取り扱っているワインは全て事前にテイスティングしているというのは、ワイン会や店舗で直接お話をさせて頂いているのでわかるのですが、これは本当のガチです。この話はもう少しあとで詳しく触れたいと思います。
次に、品質が価格に伴わないワインについてもコンセプト通りで、最近は平野さんが社長となっている、インポータであるエスプリ・デュ・ヴァンのワインの取り扱いが多く、また、品質管理にとても気を使われているので、状態が悪いワインはほとんどないのです(ブショネに当たる確率は別です)。明らかに状態が良いと言えないワインは仕入れ段階で弾かれてしまいます。だから、原価を割ってまで販売する事がほとんどないのではないのが実態です。楽天でネット販売もされていますが、そこにはわざわざお勧めできない「品質が価格に伴わないワイン」は掲載されないのです。
では、品質が価格に伴わないワインはホントにないの?と思うのですが、実際には長年大量に仕入れをしているお店か何かしらの統計に関わるお仕事をした方ならわかる事ですが存在します。セラーの中で万が一そんなレアなワインを発掘してしまって購入してみようとするものなら「XXXの理由で駄目になっているワインなので販売していない。どうしても試してみたいならXXX円(明らかに原価割れのような値段の場合も有り)で良かったら試してみますか?」と断りを伝えてくれます。それは、有名生産者のワインの有無に関わらずです。場合によっては販売してくれない時もあります。そういうワインは飲んでみると「確かにね」となります。

ここまで書いて、平野弥が取り扱っているワインを購入してはずれを引く確率が低い事は理解して頂けたかと思います。

次に、平野弥でワインを購入する重要なポイントがあります。コンセプトに書いてある「すべてのワインを事前にテスティング」するという点です。これは、入荷する時に試飲会やサンプルを飲んだ上で全部のワインを飲みましたよ。という意味でもあるのですが、平野弥は取り扱っているワインを定点観測しています。それで分かる事はというと、ワインの熟成には大きい波から小さい波があり、取り扱っているワインの状態を把握できているという訳です。楽天のネット販売では飲み頃に入っていないワインや明らかに閉じているワインはネット販売掲載を取りやめているのが品揃えを見ているとわかります。実店舗では「今うまいワインが欲しいです」というと、好みに合わせて何本か紹介してくれます。楽天ではリアルタイムなコメントの方が追いついていない時もあるのですが、対面で話すと実際に最近飲んだ感想や秘話を聞かせてくれて、購入意欲が断然上がって予定より数本多く買ってしまう事もしばしばです。

実例で話すと、コルディエのブルゴーニュ・ブラン・ジャン・ド・ラ・ヴィーニュというワインがあるのですが、私は過去に何度か平野弥で購入しています。ただし全部が状態が違うんです。輸入したてで日本に入ってきたばかりの頃、半年くらい経った頃、1年くらいたった頃、そして今。

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「半年前は2日目の方が美味しかったけど、今は開けてすぐにピークがくる。もう少したつとフレッシュさが抜けてきて、違う印象になるかも」と美味しいワインでもリアルタイムな飲み方と状態を教えてくれます。時には自身が飲んでいないタイミングでも「お客さん*2が飲んだ時にこういう状態だったと言っていたよ」や、直近で飲んでいない時は正直に「飲んでいないけどたぶんうまい」「たぶん今も閉じている」と伝えてくれます。

平野弥で取り扱っているワインを購入して外れない理由と当たる理由は、何重にもフィルタリングされた後に手元に届くからということで、起こるべきして起こった結果だと思います。

これが、取り扱っているワインから見た面の良いところです。また、機会があったら違う面で良いと思う所も紹介してみたいと思います。

まとめ

  • 本当に良い店はさらっと紹介だけして自分が買いそびれないようにしたかったが...
  • 派手なサイトやお店ではないが、知る人ぞ知る名店は本当だと感じた。
  • 熟成すべきボトルは状態を安心して買えるが、今飲んで美味しいボトルこそ実店舗で買う醍醐味。
  • お手頃価格のワインは状態のよさや飲み頃の波にノってうまみを気軽に享受できる。

今回飲んだワインは実売価格で2,000円前後ですが、しみじみと旨いなぁと思えるワインでした。

*1:そして平野弥さんがこの文章を読む可能性があるので余計にこっぱずかしいです

*2:師匠格のような人で信頼できるテイスターの方がお客さんいる事は既知の事柄ですね