疑惑のルロワのムルソーとアラン・コシュ・ブイヨを比べる

ムルソー尽くしだったので、疑惑のルロワのムルソーを比較する為に空けました。
このルロワは状態に明らかな疑問があり同一ロットでおそらく全てそうだろうというもの。


WINE

  • ビンテージ:1999
  • 生産者:メゾン・ルロワ(ネゴシアン)
  • 産地:ムルソー

NOTE:

勉強の為に買った曰く付きのものです。
今回でこのワインを空けるのは3本目です。


空けた瞬間ですが、鼻を刺す薬品系の嫌な香り。
色はやや濃い目ですが、味はすごく薄い。

ワインに苦味だけが突出しすぐに余韻が寸断(というかない)される。
バランスがばらばらで、ワインとして飲み続けれなく吐き出してしまいたくなる。
実際流しで吐いてしまった。

かわってコシュ・ブイヨのシュバリエールを飲みました。
3日目という事で初日と比べられないくらい落ちていましたが、十分飲める。香りも感じられる。余ったワインを持ち帰らせて頂いた分を2日目には全部飲み比べましたが全て個性を感じる事ができました。
力強さはないけど旨い方だと感じます。ワインとしてのバランスがそれほど崩れてはいない。*1

ルロワのムルソーはデキャンタージュしても駄目で、まったくよくならない。温度、時間、グラスも色々試したけど、悪い部分しか見えない。今まで3本空けた中で最悪です。

妻に二つのワインの状態を説明して比較試飲をしてもらったのですが、どちらが3日前に空けたワインだと思う?
どっちが旨い?って聞いたら、ルロワのワインを3日目と答えました。
美味しい方はコシュ・ブイヨ。

妻も同じくこのルロワのワインを飲みたくないと言った。
本来このワインはすごく旨いはず。
でも、その片鱗の一部も見せていない。全くといってもいい。

ここで改めて思った。このボトルのメゾン・ルロワ・ムルソーが半額、いや75%OFFでも買わない。
状態がいかに大切かが伝わってきます。

定期観測してこのルロワのムルソーを試す予定だけど(あと10本くらいある)熟成によって良くなったり個性には期待できない。
コシュ・ブイヨを褒め称えたいわけではないけど、本当に状態が良い。ここまで綺麗に個性を表現できるのだから。
しかも3日目です。

本来のルロワのワインは美味しくて大好きなんですけど。
ワインは奥深い飲み物ですね・・・

最後にルロワのコルクの写真を。
王冠の刻印はありません。

*1:テロワールとしての特徴は少し駄目なっていました。ボトル揺らしまくって持って帰ったのが・・・